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緊急時訪問看護加算とは?(Ⅰ)600単位と(Ⅱ)574単位の違い|算定要件と間違えやすい4つの落とし穴

緊急時訪問看護加算は、実際に緊急訪問をしなくても算定できる「体制に対する加算」です。24時間の連絡・対応体制を整え、利用者から同意をもらっていれば、その月に一度も呼び出しがなくても毎月算定できます。

そして現在は(Ⅰ)と(Ⅱ)の2区分に分かれており、看護職員の負担軽減に取り組んでいる事業所は上位の(Ⅰ)を算定できます。

この記事では、区分ごとの単位数・算定要件・現場で間違えやすい留意点を整理します。

この記事でわかること

  • 緊急時訪問看護加算(Ⅰ)と(Ⅱ)の単位数の違い
  • (Ⅰ)を算定するために必要な「負担軽減の取り組み」
  • 1人の利用者につき1事業所しか算定できないというルール
  • 緊急訪問したときに夜間・深夜加算が取れるケースと取れないケース
  • 医療保険の24時間対応体制加算との違い

単位数(区分ごと)

区分訪問看護ステーション病院・診療所
緊急時訪問看護加算(Ⅰ)1月につき +600単位1月につき +325単位
緊急時訪問看護加算(Ⅱ)1月につき +574単位1月につき +315単位

(Ⅰ)を算定するための追加要件

(Ⅱ)の要件に加えて、次の2つが必要です。

  • 利用者や家族から電話等で相談を受けたときに常時対応できる体制を整えていること
  • 看護業務の負担軽減の取り組みとして、下記のうち(ア)または(イ)を含む2項目以上を満たすこと
(ア)夜間対応した翌日の勤務間隔を確保する
(イ)夜間対応の連続回数を2回までとする
(ウ)夜間対応後の暦日の休日を確保する
(エ)夜間勤務のニーズに応じた勤務体制の工夫をする
(オ)ICT・AI・IoTの活用で業務負担を軽減する
(カ)連絡相談を担当する者への支援体制を確保する

差は月26単位ですが、同意を得ている利用者が30名なら月780単位、年間で約9万円以上の差になります。オンコール体制の見直しとあわせて検討したい加算です。


以下は、加算の基本的な考え方と算定要件です。

 【介護保険】緊急時訪問看護加算とは?

中重度の要介護者の在宅生活を支えるために、24時間365日、緊急の連絡や緊急の相談、緊急時の訪問依頼等に対応する体制を構築していることを評価する加算です。


指定訪問看護ステーションの場合 574単位/1か月


〈算定要件〉

・利用者やその家族からの相談や連絡に24時間対応することができる体制であること

・計画していた訪問以外の緊急時の訪問ができる体制であること

・都道府県に届け出ていること

・利用者やその家族に緊急時訪問看護加算の算定について書面で説明し、同意を得ていること


〈留意点〉

・その月の1回目の訪問看護に加算します。

・1人の利用者に対して1か所の事業所しか算定できない。

・実際に緊急訪問を行った場合、その所要時間に応じた所定単位数を算定するが、居宅サービス計画の変更が必要。

・早朝、夜間、深夜に訪問した場合、早朝、夜間、深夜加算は算定できないが、2回目以降の緊急訪問については算定できる。



【介護予防】緊急時介護予防訪問看護加算とは?

指定訪問看護ステーションの場合 574単位/1か月


〈要件や留意点は上と同じ〉

現場で間違えやすい4つのポイント

1. その月の1回目の訪問に加算する

月末にまとめてつけるのではなく、その月の最初の訪問看護に上乗せします。月の途中で中止になった場合の扱いも、この考え方で判断します。

2. 1人の利用者に1事業所だけ

複数のステーションが関わっていても、緊急時対応を担うのは1か所だけです。他事業所がすでに算定していないか、担当者会議やケアマネへの確認が必要です。「うちも入っているから取れるはず」は通りません。

3. 緊急訪問した1回目は夜間・深夜加算が取れない

ここが一番間違えやすい点です。

状況夜間・早朝・深夜加算
その月の1回目の緊急訪問算定できない
その月の2回目以降の緊急訪問算定できる

1回目の緊急訪問は緊急時訪問看護加算に含まれている、という整理です。2回目以降を取り忘れているステーションは意外と多いので、月2回以上呼ばれた利用者は必ず見直しましょう。

4. 実際に緊急訪問したら居宅サービス計画の変更が必要

緊急訪問を行った場合、その所要時間に応じた所定単位数を算定しますが、計画外の訪問なのでケアプランの変更手続きが伴います。ケアマネへの連絡を後回しにすると、月末に整合が取れなくなります。

医療保険の「24時間対応体制加算」との違い

同じ24時間体制でも、介護保険と医療保険では別の加算です。特別訪問看護指示書が出て医療保険に切り替わった月は、算定する加算も切り替わります。

介護保険医療保険
名称緊急時訪問看護加算24時間対応体制加算
金額(Ⅰ)600単位/(Ⅱ)574単位負担軽減の取り組みあり6,800円/それ以外6,520円
算定回数1月に1回1月に1回

よくある質問

Q. 一度も緊急訪問がなかった月も算定できますか?

A. できます。体制に対する加算なので、呼び出しの有無は算定要件ではありません。

Q. 同意はいつ取ればいいですか?

A. 算定を始める前に書面で説明し、同意を得ておく必要があります。口頭同意だけでは要件を満たしません。契約時にまとめて説明し、書面を残しておくのが確実です。

Q. 介護予防の場合は単位数が違いますか?

A. 緊急時介護予防訪問看護加算も、区分と単位数の考え方は同じです。要件・留意点も共通と考えて差し支えありません。

まとめ

  • 緊急時訪問看護加算は体制に対する加算で、緊急訪問がなくても算定できる
  • 区分は(Ⅰ)600単位/(Ⅱ)574単位(ステーションの場合)
  • (Ⅰ)は「常時対応できる体制」+「負担軽減の取り組み2項目以上」が必要
  • 1人の利用者につき1事業所のみ
  • 緊急訪問の2回目以降は夜間・深夜加算を算定できる

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