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訪問看護師1年目がつまずく「オンコール」のリアル|回数・手当相場・向き不向きを現場目線で

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枕元に置いた携帯が鳴るかもしれない。

その一晩を、私は何度も浅い眠りで過ごしました。鳴らなかった夜でも、朝はぐったりしている。

訪問看護のオンコール(夜間・休日の電話当番)が不安で、一歩を踏み出せずにいる方は多いのではないでしょうか。

私も最初はそうでした。「夜中に呼ばれたら何をすればいいのか分からない」というのが、いちばんの不安でした。

この記事では、実際の頻度と手当の相場という数字の話と、やってみて分かった気持ちの持ちようの両方をまとめます。

実際、どのくらい鳴るのか

まず気になるのは頻度だと思います。

ある調査(緊急訪問回数)では、月1〜3回が最も多く41.7%、次いで月4〜6回が23%。

日本看護協会の調査(2024年12月)では、待機のみの対応が月平均7.7回、電話のみでの対応が月平均5回、実際の緊急訪問は月平均2.3回程度という結果が出ています。

つまり「当番=毎回呼び出される」わけではありません。待機日でも一度も鳴らないことは珍しくない、というのが実態に近いようです。

そして鳴ったとしても、そのすべてが訪問になるわけではない。ここが最初のポイントです。

電話の内容多くの場合の対応
状態の変化についての相談電話で助言して終わることが多い
医療機器のアラームが鳴った手順を電話で伝えて解決することがある
不安・眠れないという訴え話を聞くことが対応そのものになる
明らかな急変訪問、または医師・救急へつなぐ

ただし、事業所の看護師人数や利用者さんの重症度によって差が大きいところです。

「当番は月に何回まわってくるか」「直近半年の呼び出し実績」は、就職前に必ず確認しておきたい点だと思います。

手当はいくらが相場か

手当は大きく2つに分かれます。待機手当(電話を持っているだけでもらえる分)と、緊急訪問手当(実際に出動した分)です。

相場
待機手当1回あたり1,000〜3,000円程度が中心。「1,000〜2,000円未満」34.2%、「2,000〜3,000円未満」31%。5,000円以上の事業所もある
緊急訪問手当定額5,000円以上が最多で28.7%、次いで4,000〜5,000円未満が13.9%

日本看護協会の調査では、待機のみの平均手当は1回2,233円、電話対応のみは609円、緊急出動の平均は1,791円/回という数字も出ています。

ここで見落としやすいのが、この2つが分かれているかどうかです。

待機手当だけで出動分が付かない事業所もあります。求人票の「オンコール手当あり」だけでは、そこまで分かりません。

しんどさの正体は、頻度でも手当でもなかった

少し考えてみてほしいのですが、鳴った電話そのものが怖いでしょうか。

私の場合、怖かったのは「自分の判断が間違っていたらどうしよう」のほうでした。

夜中、一人で、限られた情報で決めなければいけない。その孤立感がしんどかったんです。

だからこそ、オンコールの負担は個人の能力よりも、ステーションの体制で決まると思っています。

体制が整っているステーションの見分け方

面接や見学のときに、次のことを聞いてみてください。

  • オンコールの人数と回し方…何人で回しているか。月に何回程度か
  • 迷ったときに相談できる相手がいるか…管理者や先輩に、夜間でもつなげるか
  • 手順書があるか…よくある相談への対応が文書になっているか
  • 訪問した翌日の扱い…深夜に出た場合、翌日の勤務がどうなるか
  • 手当の付き方…待機の手当と、出動した場合の手当は分かれているか

この中でいちばん大事なのは、2つ目だと感じています。

「一人で決めなくていい」と分かっているだけで、電話を取るときの重さがまるで違います。

私が楽になった3つの工夫

①「今すぐ行きます」を最初に言わない

電話が鳴ると、反射的に訪問しようとしてしまいがちです。でもまずは状況を聞く。聞くだけで落ち着かれることも多いです。

②聞く順番を決めておく

意識、呼吸、痛み、いつからか、いつもと何が違うか。順番を決めておくと、夜中に頭が回らなくても抜けません。

③行くと決めたら、それ以上迷わない

迷い続けるほうが消耗します。「迷ったら行く」と決めておいたほうが、結果的に楽でした。

ご家族への伝え方も、実は効きます

日中の訪問のときに、「どんなときに電話してほしいか」を先に伝えておく

これをやっておくと、夜間の電話の質が変わります。

「こういう変化があったら、迷わず電話してください」
「逆に、こういうときは朝まで様子を見て大丈夫です」

この2つをセットで伝えておくと、ご家族も判断しやすくなります。

電話をためらって重くなるほうが、お互いにつらいことですから。

オンコールが向いていると感じる人

  • 電話越しの断片的な情報からでも状況をイメージし、優先順位をつけて判断できる
  • 「わからないことはすぐ相談する」割り切りができる
  • オンとオフの切り替えが得意で、必要以上に抱え込まない
  • 家族や同居者の理解・協力が得やすい環境にある
  • 利用者さんの在宅生活を最期まで支えることにやりがいを感じる

逆に、些細なことでも一人で抱え込みやすい方や、生活リズムの変化がこたえる方もいます。

その場合は、まずオンコールの少ない職場から始めて、慣れてから検討するという順番もあると思います。

「オンコールなし」を探すなら

業界全体ではオンコール対応ありの事業所が主流なので、数としては限られます。ただ、探し方次第で見つかります。

  • 大規模ステーションを狙う(常勤看護師が多く当番が分散される、オンコール専任スタッフがいる)
  • 精神科特化型など、身体的な急変リスクが比較的低い分野を検討する
  • 求人サイトの「オンコールなし」の絞り込みを使う
  • 面接で直近の呼び出し実績当番の回し方を具体的に聞く

よくある質問

Q. 当番の日は飲酒してはいけませんか?
法律で禁じられているわけではありませんが、緊急時に運転や判断ができる状態を保つ必要があるため、多くの職場で当番中の飲酒は控える運用になっています。

Q. 子育て中でも続けられますか?
続けている方はたくさんいます。ポイントは、オンコールを回す人数と、免除や配慮の仕組みがあるかです。ここは遠慮せず面接で確認していいところだと思います。

Q. 新人でもオンコールに入りますか?
多くのステーションでは、しばらく同行や補助から始まります。「いつからオンコールに入るか」も、面接で聞いておくと安心です。

まとめ

  • 頻度は月1〜3回が最多(41.7%)。待機日に一度も鳴らないことも珍しくない
  • 手当は待機1回1,000〜3,000円出動5,000円以上が最多。2つが分かれているかを見る
  • しんどさの正体は、頻度でも手当でもなく判断を一人で背負う感覚のほう
  • だから「夜間に相談できる相手がいるか」が最重要
  • 聞く順番を決めておくと、夜中でも抜けない
  • ご家族には「電話してほしいとき」と「様子を見ていいとき」をセットで伝える

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オンコール手当の金額、月の当番回数、翌日の勤務調整の有無は、事業所ごとにまったく違います。「月に何回か」より「迷ったとき誰に相談できるか」のほうが、実際の重さを決めていると感じます。
このあたりは求人票の文字だけでは分かりません。間に人が入ってくれる転職サイトのほうが聞きやすい部分かもしれません。自分では聞きにくい待機体制や手当の付き方も、代わりに確認してもらえます。
介護・福祉の転職サイト『介護JJ』

まずは気になるステーションに、オンコールの回数と相談体制だけ聞いてみませんか。そこの答え方で、だいぶ見えてきます。

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